RACE REPORT
レースレポート
JEGT2025シリーズ企業対抗戦の最終戦が、2026年1月11日に東京オートサロン2026の会場で行われた。
トップカテゴリ以外の公式戦としては初のオフライン開催の今戦は、Rd.3終了時点でポイントランキング上位10チームのみが参加。
選ばれしチームしか参加できない舞台ということで、選手たちはいつも以上に気合の入った表情をみせていた。
ゲスト解説の谷口 信輝氏に「語り継がれるレース」といわしめた、#25 MIE TOYOPET CLUB TEAM BTF SPIRITの劇的勝利を改めて振り返ってみよう。
東京オートサロン2026の会場に集結したのは、企業対抗戦Rd.3終了時点でのポイントランキング上位10チーム。
2025シリーズのチャンピオンシップの行方は、Rd.FINALの結果にかかっている。
上位チームが有利なことは間違いないものの、どのチームが栄冠に輝くのかは不透明な状態だ。
まずは、現在の状況を整理して確認しておこう。
上位3チームはRd.FINALの順位次第でシリーズ制覇を自力で決められるとあって、一歩も譲らない激しい戦いが予想される。
さらに、計算上は、Rd.FINAL参加全チームにシリーズチャンピオン獲得の可能性が残る状態だ。
憧れのオフラインの舞台ということもあり、下位チームも虎視眈々と優勝を狙っているだろう。
事前に行われた予選スーパーラップの結果をみても、決勝レースの混戦を予感させる。
上位グリッドに、シリーズランキング中段以下のチームが食い込んできているのだ。
シリーズチャンピオンの行方に、下位チームがどう影響してくるのかという点にも注目したい。
オフラインレース最大の魅力は、実車のツーリングカーレースのようにドライバー交代があることだ。
企業対抗戦の決勝レースでも、グランプリシリーズと同様にドライバー交代が義務付けられる。
オフラインレースに慣れていない社員ドライバーも参加するだけに、レースの行方を左右する不確定要素となりそうだ。
また、ドライバー交代は、交代そのものだけがレースに影響するわけではない。
選手の起用順という点も、結果に大きく影響してくる。
前半に逃げてマージンを築くのか、後半に追い上げる作戦を取るのか。
グランプリシリーズに比べると選手間の実力差もあるため、各チームの戦略が気になるところだ。
グリッド順を決める予選スーパーラップを事前におこなって迎えた、企業対抗戦初のオフラインレース。
東京オートサロンの大観衆を前にしたレースだったが、ファンの期待以上の熱いレースをみせてくれた。
手に汗握るレース展開はぜひ動画で確認いただきたいところだが、改めてレースのポイントをレポート記事で振り返ってみよう。
予選スーパーラップは、シリーズランキング8位の#18 IBARAKI TOYOPET e-NE、田上 蒼竜選手が1分56秒317の好タイムを序盤でいきなりマーク。
さらに、#504 WEINS CLUB TEAM TaGの橋本 理選手が1分56秒394を記録して、上位グリッドでの決勝進出をうかがう。
しかし、堀 秀任選手(#25 MIE TOYOPET CLUB TEAM BTF SPIRIT)が、0.1秒上回る1分56秒210で暫定トップに躍り出る。
そして圧巻だったのは、川村 壮人選手(#33 NTT DOCOMO BUSINESS ENGINEERING)だった。
唯一の1分56秒切りとなる1分55秒879を叩き出し、見事にポールポジションを獲得。
シリーズチャンピオン獲得に向けて、順調な滑り出しをみせた。
決勝はスパ・フランコルシャンを舞台に、10周のセミ耐久レースで争われた。
ドライバー交代とレーシングハードとソフト2種類のタイヤの使用義務が課せられるなか、各チームの戦略にも注目が集まる。
スタートでは定石通り上位勢がソフトタイヤを選択し、先行逃げ切りを狙う。
オープニングラップから魅せたのは、2番グリッドがからスタートした岡田 琥博選手。
中学生ドライバーとは思えない大胆な仕掛けで、トップを走る佐藤 優人選手(#33 NTT DOCOMO BUSINESS ENGINEERING)からポジションを奪った。
注目のピット戦略は、3~4周目にかけてハードタイヤスタートの各チームが動く。
ドライバーとともにソフトタイヤにスイッチをして、追い上げ体制に入った。
一方のソフトタイヤスタートの上位3チームは、5周目に同時ピットイン。
全チームがピット作業を終え、あとはコース上の戦いとなった。
レース後半でソフトタイヤを選択した金子 壮太選手(#504 WEINS CLUB TEAM TaG)と岡村 康平選手(#55 MAZDA E&T METeoRACING チームA)は、みるみる上位勢に迫る。
川村 壮人選手(#33 NTT DOCOMO BUSINESS ENGINEERING)が1秒のペナルティを受けたこともあり、7周目に金子選手が3番手に浮上。
さらに栗原 翼選手(#18 IBARAKI TOYOPET e-NE)を抜くと、続く9周目には千原 勇人選手(#25 MIE TOYOPET CLUB TEAM BTF SPIRIT)からトップの座を奪う。
ファイナルラップ突入時点でのポジションだと、#55 MAZDA E&T METeoRACING チームAがシリーズチャンピオンを獲得する状況。
なんとか前に出たい2番手を走行中の千原選手は、懸命に前の金子選手を追いかけるも簡単には前に行かせてくれない。
しかし、順位はほぼ確定したかに思われた最終バスストップシケインで、金子選手のわずかな隙を突いてオーバーテイク。
最後の最後で大逆転を決めて、Rd.FINALの優勝とともにシリーズチャンピオンを決めた。
チェッカーフラッグを受けた瞬間、ステアリングを握っていた千原 勇人選手と駆け寄った岡田 琥博選手の目には光るものが浮かんでいた。
JEGT公式サイトで発表のとおり、チームメイトの栗原 健人選手の訃報を大会直前に受けてのレースだったのだ。
関係者のみならず観客に方にもご協力いただき、配信前に黙祷も捧げていた。
一方、レース自体は、全チームガチンコの真剣勝負。
チームの垣根を超えて故栗原選手への想いを背負いつつも、どのチームもクリーンで一歩も譲らない戦いを繰り広げた。
#25 MIE TOYOPET CLUB TEAM BTF SPIRITが優勝を決めたのは、ステアリングを握った選手たちとチームの実力があったからこそだ。
そして、もしも見えない力がどこかにあるのだとしたら、栗原 健人選手が最後のシケインでほんの少しだけアクセルを踏み込んでくれたのかも知れない。
Text:渡邉 篤
■グランツーリスモ7を使用するJEGT2025シリーズ最終戦の見どころを山中 智瑛氏が徹底解説
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