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ニュースグランツーリスモにはさまざまな遊び方があるが、レースゲームである以上、タイムをどんどん更新し誰より速く走りたいもの。
速く走るためには、操作の正確性と再現性という2つの要素が大きく影響する。
そこで欠かせないのが、ドライビングシートだ。
ゲームの操作性や挙動には影響しなさそうなシートが、なぜ重要なアイテムなのか?その理由を詳しく解説する。
一部のスポーツカーやレーシングカーのシートは、一般のクルマに装着されているシートとは形状が大きく異なる。
バケットシートと呼ばれる、スポーツドライビングには欠かせないシートについて詳しく見ていこう。
体全体を包み込むようにデザインされたバケットシートは、肩から太ももにかけて体にフィットする形状になっているのが特徴だ。
ソファのような座り心地で姿勢を自由に変えられるような、セダンやミニバンなどのシートとは形状も快適性も根本的に違う。
とくにレーシングカーでは、リクライニング機能のついていないフルバケットシートになっていて、レース用の多点式シートベルトを締めてしまうと姿勢の自由度はほぼない。
そして、バケットシートは、スポーツカーを中心にメーカー純正としても採用されており、レーシーな雰囲気の演出に一役買っている。
バケットシートを装着する本当の理由は、デザインではなく姿勢保持と安全性確保というスポーツ走行には欠かせない機能・役割を果たすという点にある。
高い速度でコーナリングをするスポーツドライビングやサーキット走行では、遠心力によって体が左右に振られてしまう。
運転する姿勢を一定に保てなかったり、姿勢を保つために余計力が入ってしまったりすると正確なハンドル操作やブレーキ操作ができない。
さらに遠心力に振られた体が、ドアや車内装備などにぶつかってしまうこともあり危険。
足や腰、肩や背中をしっかりとホールドしてくれるバケットシートであれば、ドライバーは姿勢保持の余計な力を使うことなく、ドライビングに集中できる。
コーナリング時に最適なタイミングでブレーキングをおこない、正確な舵角を切れるようになるだけでもタイムは10分の1秒単位で変わってくる。
横Gを実際には感じないレースゲームでは軽視されがちなシートだが、正確な操作を実現するには、ダイレクトに操作できるハンドルコントローラー(以下、ハンコン)と同じくらい姿勢を維持できるバケットシートの導入は重要なポイントだ。
ましてやプレイ人数が多く、100分の1秒に多くのプレイヤーがひしめくグランツーリスモでは、ほんのわずかな積み重ねで叩き出したタイムが結果に大きく影響する。
グランツーリスモを始めとするレースゲームでは、実際に遠心力を感じることはない。
しかし、画面からの視覚情報に加えてハンコンからのインフォメーションを感じると脳がGを認識して、無意識に体が動いてしまう事もある。
ソファなど横方向に体を保持してくれないシートだと、姿勢を維持するため無意識に体に無用な力が入ってしまう。
バケットシートを使用していれば、体が動く範囲が限定されるのでドライビングに集中できる。
バケットシートを導入すると、ハンコンのFFB機能をよりリアルに体感できる。
グランツーリスモをプレイするうえで、多くの人が導入するFFB機能のあるハンコンと背中や肩をしっかりサポートしてくれるシートを使用すれば、FFBを体全体で受け止めることになることで、細かな振動も逃すことなく感じられる。
また、ダイレクトドライブを採用する高級機はもちろん、ギアドライブのハンコンでもFFBの力は意外に強い。
ソファーなどにただ腰掛けているだけでは、FFBを抑え込むために余計な力が必要になってしまうが、バケットシートに体をあずけることでより運転操作に集中できる。
>>タイムアップにつながるハンコンのメリットについてはコチラ
JEGTのオフライン大会やイベントで使用する筐体には、国内メーカーであるBRIDE社製のバケットシートが設置されている。
BRIDE社はフルバケットシートをはじめとして、レーシングシートを長年製造し続けている国内有数のメーカー。
乗用車のカスタムはもちろん、実車のレースカーに採用しているチームは多い。
さらに、本物のクルマに装備できるシートをオフィスやリビングで使用できる専用のスタンドも用意されている。
コックピットの設置が難しい環境でも、リビングチェアの1つとしてバケットシートを設置する事も可能だ。
理想的な姿勢でドライビングに集中できるバケットシートだが、姿勢を制限される窮屈そうなフォルムから、「疲れそう」というイメージをもつ人も少なくない。
しかし、実際はまったく逆で、バケットタイプのシートは疲労軽減の効果も期待できる。
姿勢を保つためには、足や腰、背中などの筋力を使う必要があるが、バケットシートに体をあずけるだけで余計な力を使うことなく正しい姿勢の維持が可能になる。
長時間同じ姿勢でプレイをし続けるゲーマーの間では、レースゲームに限らずゲーミングチェアとしてかねてから利用されてきた。
最近ではテレワークの普及によって、自宅でオフィスワークをする一般層からも注目されている。
もちろん、専用シートがなくても自分なりのスタイルと遊び方で楽しめるのもeスポーツのいいところ。
ただ、一歩踏み込んだドライビング体験をしたい方やさらなるレベルアップを図りたい場合は、ぜひハンコンとバケットシートの導入を検討してみてほしい。
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