RACE REPORT
レースレポート2020シリーズチャンピオンの宮園選手が意地を見せ優勝
【レースレポート / AUTOBACS JEGT GRAND PRIX 2021 Series 個人戦Rd.2】
増田 真吾
日本最大級のeモータースポーツ大会「JEGT」。2戦目となるINDIVIDUAL MATCH (個人戦)Rd.2が、9月27日にウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカ(予選)、カタロニア・サーキット・グランプリレイアウト(決勝)で行われた。
なお、レース使用車両は「ロードスター S (ND) ’15(予選)」「フェアレディZ Version S (Z33) ’07(決勝)」のワンメイクレースとなっている。
■2021シリーズ INDIVIDUAL MATCH Rd.2 予選グループA
予選グループA、ポールポジションはわずか0.014秒差で#625 今里選手が獲得。2番手に#1 宮園選手が続き、3番手は#156 杉森選手となった。
レースはスタートから動く。2番手スタートの#1 宮園選手が絶妙のスタートを切り、1コーナーでインをキープ。そのままトップに躍り出る。3番手スタートの#156 杉守選手も2番手に並びかけるが、#625 今里選手がポジションをキープし、#128 鎌野選手が4位に続く。
レースはそのまま#1 宮園選手を先頭に膠着状態へ。上位に変動が起きない中、3ラップ目辺りから、4位#128 鎌野選手以降は徐々に離されていき、トップ集団は#1 宮園選手を先頭に2位#625 今里選手、3位#156 杉森選手の3台に絞られた。
#1 宮園選手は堅調な走りでトップをキープ。3位#156 杉森選手が2位#625 今里選手に対して果敢にアタックする場面も見られるが、オーバーテイクには至らず、トップ3台がファステストラップを互いに刻みつつ、レースはファイナルラップへと進む。
スタート直後の1コーナーでトップに立った#1 宮園選手がその後一度も順位を譲らずフィニッシュ。猛追をしのいだ#625 今里選手が2位、#156 杉森選手が惜しくも3位という結果となった。
■2021シリーズ INDIVIDUAL MATCH Rd.2 予選グループB
予選グループB、ポールポジションを取ったのは、全国都道府県対抗eスポーツ選手権2020関東ブロックで1位通過の実績を持つ#999 佐々木選手。2番手に#191 菅原選手、3番手#213 鍋谷選手が続く。
レースはスタート直後から激しい順位争いが繰り広げられる。まず#191 菅原選手が絶好のスタートを切り、1コーナーでトップを奪う。3位スタートの#213 鍋谷選手は、#524 岡田選手、#190 川上選手にかわされ大きく順位を落としてしまう。
2ラップ目以降は、各自順位を維持したままレースが進むが、3位#524 岡田選手がやや離されたことでトップ争いと3位争いがそれぞれ繰り広げられる展開に。また、5位以降はやや間隔が開き、上位陣は早くも絞られた形となった。
#191 菅原選手と#999 佐々木選手の熾烈なトップ争いは、両者一歩も譲らないテールトゥノーズの戦いが続く。
レースが動いたのは4ラップ目突入直後。最終コーナーをスムーズに立ち上がった#999 佐々木選手がホームストレートで仕掛け、4ラップ目1コーナー手前でついにトップに躍り出る。両者テールトゥノーズのままファイナルラップへ突入した。
最後まで両者譲らない戦いを制し1位を獲得したのは、4ラップ目でトップに立った#999 佐々木選手。2位は#191 菅原選手、3位は4ラップ目でベストラップを叩き出した#524 岡田選手となった。なお、トラックリミット違反により、#123 髙橋選手がレース後8位に降格となっている。
■2021シリーズ INDIVIDUAL MATCH Rd.2 予選グループC
予選グループC、ポールポジションは前回Rd.1の覇者#384 山中選手。2位に#310 植木選手、3位#812 岡村選手と続く。
#384 山中選手は絶好のスタートを切りポジションをキープ。後方では#812 岡村選手が1コーナーで#310 植木選手のインをうかがうなど、激しいポジション争いを展開。一方、このポジション争いを尻目に#384 山中選手が大きく後続を引き離していく。
大きく安全マージンを築いた#384 山中選手は独走体制。注目は2位以降の順位争いとなる。
2ラップ目、5位#555 加藤選手がコーナーで4位#729 大田選手のインを付き接触。#729 大田選手は5位に順位を下げてしまうが、直後にポジションを奪い返す。その後も#729 大田選手と#555 加藤選手両名による4位争いが続くことになる。
3ラップ目に突入した上位争いに目を移すと、#384 山中選手の独走状態は変わらず。2位グループは#812 岡村選手と#310 植木選手がテールトゥノーズの熾烈な争いを繰り広げるも、#812 岡村選手がポジションを死守する。
熾烈を極めた4位争いは、ファイナルラップ最終盤で#555 加藤選手が#729 大田選手をかわしてポジションを奪い取った。
レースは、終始安定した走りを見せつけた#384 山中選手が1位。途中の猛追をかわした#812 岡村選手が2位。3位#310 植木選手と続いた。なお、#729 大田選手は9~10コーナーに向かうストレートで2回以上の進路変更を行ったことにより6位に降格、また、#404 宮部選手はトラックリミット違反で2秒のペナルティを受けるも、レース順位が8位だったため順位に変動はなかった。
■2021シリーズ INDIVIDUAL MATCH Rd.2 決勝
決勝のスターティンググリッド、ポールポジションには#1 宮園選手、2番手に#190 川上選手が続き、3番手に#384 山中選手、4番手に#191 菅原選手がつけた。4者のタイムアタックの差はそれぞれ0.1秒以内という僅差のため、決勝レースは混戦が予想される。
レースは全車大きな混乱なく始まるが、#384 山中選手が好スタートを決めて2位へ浮上。ポールポジションの#1 宮園選手は無難にスタートを決めてポジションキープ。下位勢では、#555 加藤選手と#625 今里選手がスタートでそれぞれ順位を1つ上げた。
レースはその後、多少の小競り合いが起こりつつも、大きな順位変動なく膠着状態が続く。
4ラップ目。いよいよ3番手争いに熱が帯びはじめ、#190 川上選手に#191 菅原選手が接近。
そして迎えた7ラップ目。テールトゥノーズで4番手からチャンスをうかがっていた#191 菅原選手がバックストレートエンドで仕掛ける。イン側をキープして#190 川上選手に並び、そのままサイドバイサイドで粘ると、最終コーナー手前でついに#191 菅原選手が3位に浮上。#1 宮園選手と#384 山中選手の上位2台は、3位争いを尻目に後方を引き離し、トップ争いはこの2台に絞られた形でレース終盤を迎える。
2位#384 山中選手は再三仕掛ける機会をうかがうも、1位#1 宮園選手の堅実な走りに阻まれ、順位に変動はなくそのままファイナルラップへ。
結果、最後まで見事な走りでトップを守りきった#1 宮園選手が優勝。ポールトゥウィンの完璧なレース運びで、JeGT 2020シリーズ個人戦優勝の実力を見せつけた。2位は好スタートを決めて最後まで食らいついた#384 山中選手。熾烈な3位争いを制したのは、7ラップ目でオーバーテイクに成功した#191 菅原選手となった。
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