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ニュース世界的に有名なスパイ映画「007」の主人公“ジェームス・ボンド”が乗る初代ボンドカーとして有名な、アストンマーティン DB5。
DBシリーズは、量産型として実質的には初代のDB2がル・マンで優勝を果たすなどアストンマーティンを支えてきた名車だ。
グランツーリスモ7にも複数の車種が収録されていることからも、シリーズとして愛されていることがわかる。
アストンマーティンDBシリーズについて、歴史も含めて詳しく紹介しよう。
アストンマーティン DBシリーズは、同一シリーズとして70年以上も製造が続けられている。
イギリスの老舗自動車メーカー、アストンマーティン社が第二次世界大戦後に地位を確立するきっかけとなった。
アストンマーティン社と、意外なタイミングで誕生したDBシリーズについて歴史を紐解いてみよう。
1913年創業のアストンマーティン社は、100年以上の歴史を誇るイギリスの名門自動車メーカーだ。
名車DBシリーズが生み出されたのは、第二次世界大戦後の1947年。
アストンマーティンの顔ともいえるモデルだが、別の会社に買収されたタイミングで開発されたというのは意外に思うかもしれない。
当時のアストンマーティンはデイヴィッド・ブラウン・リミテッド傘下にあり、モデル名は” デイヴィッド・ブラウン“のイニシャルから名付けられた。
DBシリーズは、デイヴィッド・ブラウン・リミテッド傘下を外れた1970年代以降も同モデル名で開発を継続。
2023年5月に最新モデルのDB12を発表するなど、現在でもアストンマーティンの旗艦モデルとして作り続けられている。
実質DBシリーズ初の量産市販車となったDB2は、発売と同年にル・マン24時間レースでクラス優勝。
高い信頼性を世間に示したことで、戦前まで不安定な経営を続けてきたアストンマーティンブランドの価値を高めた。
さらに、1956年にはレーシングカーDBR1を投入。
1957年にニュルブルクリンク1,000kmレースで優勝、続く1958年と1959年には2年連続でル・マン24時間レースを制し、アストンマーティンの地位を確固たるものにした。
アストンマーティン DBシリーズとして、世界中の人々が認識しているのは映画「007」に登場するボンドカーだろう。
ボンドカーが初めて登場したのは、1963年公開のシリーズ第3作。
劇中の登場人物「Q」の開発した秘密兵器搭載車として、初のボンドカーにDB5が採用された。
レースですでに信頼性を示していたアストンマーティンは、映画のヒットで世界的に知名度の向上も果たす。
以降、DB5はシリーズ作品に何度も登場するほか、DBSやDB10(未発売)、V8、V12ヴァンキッシュといったアストンマーティンの車輌が歴代ボンドカーを努めた。
007と切っても切れない関係性のDBには、記念モデルも投入されている。
“DB9 GTボンド・エディション”は、映画007シリーズ「スペクター」の公開を記念して製作されたモデル。
内外装が特別仕様なのはもちろん、007のロゴが入った専用のエンブレムまで用意された。
グランツーリスモ7に収録されているDBシリーズは、“DB3S ‘53”“DB5 ‘64”“DBR9 GT1 ‘10”“DB11 ‘16”の4車種。
一部レジェンドカー扱いのため入手は難しいが、イギリスの名門アストンマーティンだけにぜひともすべてコレクションしておきたいところだ。
DBシリーズの象徴、初代ボンドカーの“DB5 ‘64”は「ブランドセントラル」では購入できない。
「レジェンドカー」での取り扱いとなっているので、入手するには出品されるのを根気強く待つしかない。
しかし、往年の名画「007」に登場するクルマだけに、ぜひ入手してみてほしい。
また、“DB3S ‘53”もレジェンドカー扱いとなっている。
Gr.3車輌として収録されたDBR9は、レーシングカーながら市販車“DB9”のコンポーネントを随所に残して開発されたと言われている。
ボディワークこそワイド化やカーボン化によって大幅に変更されているものの、シャシーやエンジンブロックなどが市販モデルと同様の仕様のままル・マン24時間レースでクラス優勝を果たした。
グランツーリスモ7でも力強い走りは健在で、コースによっては圧倒的な速さを誇る。
JEGT参加チームからも、「DBR9を選択するか迷った」という声が聞かれるほどだ。
グランツーリスモ7に収録されている車種は多種多様だ。
今回紹介したアストンマーティンDBシリーズなら、クルマやレースファンでなくてもボンドカーとして知っている人も多い。
特別な展示会に出向かなくても、グランツーリスモ7なら映画で見たクルマをゆっくり眺められるうえ運転までできる。
レーシングカーや最新車種だけでなく往年の名車も多数収録されているので、映画に登場する車種を探してみるのも面白いかも知れない。
また、知らないクルマやメーカーの歴史を紐解いてみると新たな発見もあるだろう。
レースやeモータースポーツにそれほど興味がなくても、グランツーリスモ7にはさまざまな楽しみ方がある。
Text: 渡邉 篤
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