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シリーズ累計販売数1億本を突破したグランツーリスモは、現行のグランツーリスモ7の大型アップデートを12月4日に実施すると発表。
Spec IIIと名付けられた今回のアップデートは、発売から3年が経過するグランツーリスモ7史上最大規模の内容が盛り込まれる見込みだ。
本当に無償なのかと疑いたくなるほどのアップデート内容について、公式発表をもとに詳しく紹介しよう。
Spec IIIで追加予定のコンテンツは多岐に渡り、小規模なゲーム1本分と言っても過言ではない。
グランツーリスモ7をかなりやり込んでいるプレイヤーも、新たな気持ちで存分に楽しめるだろう。
8台のニューマシンと2つサーキットだけでもかなりのボリュームだが、細部にわたって大幅なコンテンツ追加が発表されている。
盛りだくさんのアップデート内容を、順に詳しくみていこう。
グランツーリスモ7でアップデートでもっとも注目されるのは、新たなクルマの追加だ。
今回のSpec IIIでは、フェラーリ 296 GT3や三菱 FTO、更にルノー エスパス F1など8台ものクルマが新たに収録される。
さらに、今回のアップデートでは、新たにダンロップ社製のタイヤを収録。
現在使用されているグランツーリスモオリジナルタイヤと共存するのか刷新になるのかは明らかにされていないが、特性がどう変化するのか気になるところだ。
毎月のようにアップデートが提供されるグランツーリスモ7だが、コースの追加は滅多にない。
路面の起伏や縁石の痛み具合まで忠実に再現しているだけに、簡単には収録できないのだろう。
しかし、今回はF1が開催される実在の名門サーキットが、一挙に2つも追加される。
1つはアラブ首長国連邦の砂漠に建設された、「ヤス・マリーナ・サーキット」だ。
2000年代以降に建設された比較的新しいサーキットで、F1でも数少ないナイトレースが開催される。
収録にあたってはアブダビ政府の全面協力を得たとのことで(山内氏のXより)、再現度に期待したい。
もう1つは、カナダの英雄ともいわれるF1ドライバーの名を冠した「ジル・ヴィルヌーブ・サーキット」。
首都モントリオールに位置するこのサーキットは当初は別の名前だったが、1982年のベルギーGPで事故死をしたジル・ヴィルヌーブの功績を讃えて改称された。
既存メニューへのコンテンツの追加もたくさん盛り込まれた。
まずは発売当初から変更のなかった、コレクターレベルの上限解放に注目したい。
クルマを収集することで上昇するコレクターレベルだが、獲得レベルによって特別な賞品が得られる。
レベルの上昇は「ゲーム」の醍醐味ともいえる部分のため、上限解放によってグランツーリスモ7をさらに楽しめるだろう。
ほかにも、メニューブックの「シーズナルメニュー」、サーキットエクスペリエンスの新たなイベント、スケーブスの特集、ブランドセントラルに無期限の招待状がそれぞれ追加される。
また、新オープニングムービーにも期待したいところだ。
今回のアップデートでは、コンテンツだけでなく機能面も大幅に強化される。
新機能のデータロガー、ウィークリーチャレンジやオンラインレースの改良といった、スキル向上を目指すドライバーには欠かせない内容ばかりだ。
機能増強についてはあまり詳細情報は明らかになっていないが、概要を紹介するのでぜひアップデートの提供を楽しみに待ってほしい。
データロガー機能の実装は、より早く走るために努力を惜しまないドライバーにとっては嬉しいニュースだろう。
これまではセクターごとのタイムやリプレイ映像から自身の課題を見つける必要があったが、データとして詳しく分析できるのはありがたい。
どういった内容のデータが見られるのかは不明だが、トレイラー映像を見る限り、コーナリング時のラインなどはチェックできそうだ。
多くのグランツーリスモユーザーが日常的にプレイをして、腕を磨いているウィークリーチャレンジとオンラインレース。
今回のアップデートは、どちらも何らかの変更が加えられるようだ。
詳細は明らかにされていないものの、普段からよく利用するコンテンツだけに内容が気になる。
オンラインレースについてはJEGTのレースでも使用されているため、改良の内容によってはレギュレーションに影響を与えるかも知れない。
24時間耐久レースを含む、20カテゴリー・全50レースや、“グランツーリスモ・ソフィー3.0”の先行体験ができるDLC(有料追加コンテンツ)「パワーパック」も同日にリリースされる。
公式では、“真のレース体験”へと謳っており、よりリアルなレース時間を体験することで、あたかも自分が本当のレーサーになったかのような楽しみ方もできるだろう。
気になる価格はまだ未発表だが、既存のグランツーリスモプレイヤーはもちろん、リアルのレース好きや車好きの方にもぜひ注目してもらいたい。
Spec IIIが提供される正確な日付は不明だが、山内氏のXにおいて12月1週目でのアップデートが示唆されている。
つまり、2025年11月28-29日の公式戦が現行バージョンで行われる最後のレースとなり、2025年1月11日(日)に予定されている東京オートサロン2026でのオフラインレースはSpec IIIで争われるということだ。
Spec IIIの内容が直接的に影響はしない可能性もあるが、最終戦を前に大型アップデートがあるというのは各チーム気になるところだろう。
今回実装されるデータロガー機能が、各チームの戦略立てに影響する可能性もある。
また、過去のアップデートでは挙動が変わるケースもあったため、ドライバーの対応力にも注目したいところだ。
JEGTの公式YouTubeチャンネル、東京オートサロン2026会場で、ぜひチェックしていただきたい。
Text:渡邉 篤
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