東京オートサロン2025の会場は大盛り上がり！ リアルレーサーも多数参加したJEGTのエキシビジョンレース

東京オートサロン2025のステージに上がるゲストドライバー

東京オートサロン2025で開催されたJEGT Rd.FINALでは、恒例のエキシビションレースも開催された。
スーパーGTを彷彿とさせるシーンや、レーシングドライバーの実力といった見ごたえあるシーンがある一方、ファンにはたまらないマイクパフォーマンスもあり、本レースとは違ったなごやかな空気のなか会場は盛り上がった。

6名のゲストドライバーに参加いただいたエキシビションマッチの様子を、木村 偉織選手によるタイムアタックのリベンジも含めてお伝えしよう。

ただし、ゲスト陣の楽しいトークや会場の雰囲気のすべてを文字でお伝えすることは難しいため、JEGT公式YouTubeチャンネルのアーカイブ動画をぜひチェックしていただきたい。

木村 偉織選手が意地をみせたタイムアタック

タイムアタックの成功を喜ぶ木村偉織選手

プロレーシングドライバーの木村偉織選手によるタイムアタック企画が、JEGT Rd.FINALのエキシビションとして行われた。
普段のレーシングスーツとは異なる、モノトーンのおしゃれな出で立ちで東京オートサロン2025の会場に登場した木村選手だったが、タイムアタックに臨む表情は真剣そのもの。

ドラマチックな展開となった、木村選手によるタイムアタックについて詳しく紹介しよう。

＞＞木村選手の前回のタイムアタックについてのレポートはコチラ

Rd.2では目標タイムに惜しくも届かず

木村選手がJEGTのタイムアタックに挑戦したのは、今回が初めてではない。
先日行われたJEGT2024シリーズRd.2のゲスト解説だった際に、視聴者プレゼントを賭けてタイムアタックチャレンジを行っていた。

しかし、規定周回数を超えて懸命なアタックを重ねたにも関わらず、残念ながら惜しくも達成ならず。
悔しさをにじませる木村選手に、実況の鈴木氏が東京オートサロンでの再チャレンジを促し、今回のエキシビジョン企画が実現した。

最終ラップに待っていたドラマ

ステージ上に登場した木村選手は、「なぜ呼ばれたのかわからない」というお約束の掛け合いを司会のAlee氏とみせるリラックスした様子。
前回のダイジェスト動画を振り返りつつ、笑顔をみせる。
しかし、コックピットに座りスタートをすると、アウトラップから表情が一変。
鋭い眼差しの真剣な表情で、最初のアタックラップに入っていく。

しかし、1周目は1分38秒561、2周目には1分38秒203とタイムは削っているものの、目標には届かないまま最終アタックに突入する。
そして、目標タイムに0.4秒届いていないという状況で迎えた最終アタック。
チャレンジ成功は無理そうといった空気が会場に流れ始めたなか、完璧なドライビングみせて目標タイムを0.23秒も上回る1分37秒570を叩き出した。

ゴールした瞬間、木村選手は渾身のガッツポーズ。
木村選手と同じARTAでレースアテンダントとして活躍していた沢すみれさんは、「スーパーGTで優勝したときと同じガッツポーズでした！」と当時の記憶と重ね合わせた。
今回のタイムアタックに対して、木村選手がそれだけ真剣に取り組んでくれたということだろう。

豪華メンバーがそろったエキシビジョンマッチ

ゲストドライバー陣も真剣な表情でレース（手前から笠原美香さん、ターザン山田氏、木村偉織選手）

恒例のエキシビジョンマッチは、プロレーシングドライバーを含む合計6名のゲストドライバーが登場。
JEGTのチャレンジリーグに所属する認定ドライバーと2人1組でチームになって、優勝を目指す。

使用コースは、レーシングドライバーにとっては馴染み深い筑波サーキット。

会場全体が盛り上がったエキシビションレースの様子を、本記事のみならず動画アーカイブでもぜひご覧いただきたい。

気心知れた出演者同士のかけあい

JEGTのゲスト解説としても知られる谷口 信輝選手、ターザン山田氏、実況の鈴木 学氏は、クルマ情報誌の企画を中心に気心の知れた仲だ。
一定の年齢以上のクルマファンにとっては、懐かしい顔合わせだろう。

「谷口にだけは負けたくない」「なんでまなP（鈴木氏）はこんなところにいるんだ？」とターザン山田氏が噛みつくと、「もうそういうのはやめなさいよ」といさめる鈴木氏。
eモータースポーツ（以下EMS）のJEGTとは思えない、安定の掛け合いに会場は笑いに包まれた。

また、優勝を期待するチームとして名前が挙がらなかった沢すみれさんは、「これまでJEGTとしてみんなで一緒にやってきたのに」と不満の様子。
しかし、これまでの結果を知る山中 智瑛選手（EVANGELION e-RACING × ウエインズトヨタ神奈川）や鈴木氏はあきれた表情をみせ、会場の笑いを誘っていた。

レースではプロドライバーがさすがの実力を発揮

前半を担当する認定ドライバーがステアリングを握って、レースはスタート。
エキシビジョンマッチとはいえ、認定ドライバーの実力をみせるべく互いに激しいバトルを繰り広げた。

ゲストドライバーに交代した後半は、プロドライバーがさすがの走りをみせる。
トップを走るのは、タイムチャレンジで結果を残した木村 偉織選手。
2番手に佐藤 蓮選手が続き、3番手は谷口 信輝選手が続く。
グランツーリスモに慣れていないターザン山田氏も、4番手でしっかりとついていく展開。

一方の女性陣は、沢すみれさんがトップでバトンをもらいながらも最下位に転落、笠原 美香さんはコース外を走るなど、速さとは違った面で会場を楽しませてくれた。
それでもゴールまでマシンを運んだあたりは、山中選手に教えてもらった成果だろう。

最終順位は、優勝 Team IORI（木村選手）、2位 Team NOB（谷口選手）、3位 Team TARZAN（ターザン山田氏）、4位 Team REN（佐藤選手）、5位 Team SAWA（沢さん）、6位 Team MIKA（笠原さん）という結果だった。

EMSだからこそ楽しめるエキシビションマッチ

タイムアタックとの2冠を達成した木村偉織選手

今回のエキシビジョンレースでは、現役レーサーのドライビングテクニックが垣間見える一方、コース外を走るドタバタ劇も会場を盛り上げた。
いかにエキシビジョンマッチでも、ちょっとした操作ミスが命に直結する実車でのレースだと一定以上の緊張感が求められる。
しかし、真剣でありつつも心からドライビングを楽しんでもらえるのは、EMS（eモータースポーツ）ならではの特徴だ。

実車とは異なる挙動に苦労するプロドライバーの素顔、沢すみれさんや笠原 美香さんといったゲスト陣も含めた実車では絶対に実現しないマッチアップに、会場は大いに盛り上がった。

緊迫感漂うメインのリーグ戦の合間に、EMSの新たな魅力を感じさせてくれるエキシビジョンマッチ。
次はどんな企画やマッチメイクで楽しませてくれるのか、JEGTの2025シリーズが今から待ち遠しい。

Text： 渡邉　篤

現役レーシングドライバーも多数参加したエキシビジョンレースの模様

関連記事

■【レースレポート】盤石のレース運びで前人未到のJEGT3連覇を達成した#1 Sengoku Gaming

■東京オートサロン2025で昨年以上の盛り上がりをみせたeスポーツエクスペリエンス

■JEGTのエキシビション企画は本戦以上に白熱！？ グランツーリスモ7をプレイするゲスト陣の表情に注目