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ニュースグランツーリスモ7をプレイするうえで、誰もが導入を検討するのがハンドルコントローラー(以下ハンコン)だろう。
ステアリング、アクセル、ブレーキという複雑な操作を、パッドと呼ばれる純正コントローラーですべてこなすには慣れが必要だ。
クルマ本来の操作に近い感覚でプレイできるハンコンなら、よりグランツーリスモ7を楽しめる。
グランツーリスモ7の魅力を最大限発揮するハンコンについて、主要モデルを一挙に紹介しよう。
なお、紹介する商品やメーカーの情報は独自調査と筆者の主観に基づくため、購入に際しては各種仕様や保証内容等をメーカー公式サイトで十分ご確認いただきたい。
強力なモーターで直接ステアリングにトルクを発生させる方式が、ダイレクトドライブ(以下DD)方式だ。
強大で応答性の高いトルクによって、より実車に近い感覚を得られる。
グランツーリスモ7をはじめとする、すべてのシムレースユーザーが憧れるハンコンといえるだろう。
まずは、DD方式のモデルから4つ紹介しよう。
Fanatec(ファナテック)は、2023年からグランツーリスモ7公式戦のオフィシャルステアリングホイールパートナーとなっている定番ハンコンメーカーだ。
今回紹介するGran Turismo® DD Proは、最大8Nmという強大なトルクを発生する。
実車のGT3カーでも平均トルクは6〜8Nm程度といわれているため、グランツーリスモ7で実車同様の感覚を再現するには十分だろう。
グランツーリスモ7の公式大会のほか、昨シーズンはJEGTのオフライン大会でも使用した。
さらに、上位モデルとして、DD Extremeもライナップされている。
最大トルクは、レーシングカーのピークともいわれる15Nmを発揮。
DDモデルのハンコンで悩んだら、Fanatecは候補として検討しておきたい。
T598は、ゲーミングコントローラーメーカーとして30年以上の歴史をもつTHRUSTMASTERが2025年(日本国内)に発売したDDモデルだ。
新方式のモーターを採用することで、より忠実度の高いフォースフィードバック(以下FFB)を実現。
定格トルクは5Nmというやや物足りなさを感じるスペックだが、オーバーシュート機能によって瞬間的なブースト機能を備えている。
高周波振動を発生させる「HARMONYテクノロジー」の搭載など、絶対的な性能よりも緻密な表現力を重視したハンコンだ。
また、標準セットで10万円を切る(公式サイト)価格も、T598の大きな魅力だといえるだろう。
ギアドライブの定番モデルを製造する、logicool初のDDモデルがDD proだ。
2022年の発売時にも大いに話題となったが、周辺機器の発売によって再度注目を集めている。
DDモデルのハンコンでは定番の、SHIFTER & HANDBRAKEをラインナップに追加。
レーシングカーライクのシーケンシャルミッションを再現するほか、サイドブレーキ(HANDBRAKE)として使用すればドリフトのきっかけ作りにも活用できる。
さらに、レーシングタイプの非円形ステアリングもオプションとして用意され、ユーザーの活用できる幅が大きく広がった。
中国のハンコンメーカーMozaは、日本国内ではあまり馴染みがないかも知れないが安価なDDモデルとしてアジア中心に注目されている。
標準的なハンコンとして十分な5.5Nmを発生するR5は、国内のインターネット通販価格で7万円台という脅威のコスパを発揮。
ただし、国内ではあまり情報がないうえ、グランツーリスモ7公式ハンコンというわけでもない。
購入をする際には、事前に情報収集をしてしっかりと検討をしてほしい。
FFBの強さからDD方式のほうが優れていると思われがちなハンコンだが、表現力やコスパという点では他方式のモデルも十分検討の予知がある。
JEGTでもかつて使用していたモデルも含めて、DD方式以外のハンコンをみていこう。
一般層まで含めたハンコンの定番といえば、ギアドライブ方式を採用するlogicoolのGシリーズだろう。
現在販売しているG923は、2023年までJEGTの公式ハンコンとして採用されていた。
トルクやレスポンスこそDD方式には及ばないものの、TRUEFORCEと呼ばれる独自技術によるFFBのリアルさが魅力だ。
DD方式と比較しても、表現力だけならG923のほうが上とするレビューも散見される。
また、実売価格5万円弱ながら、3ペダルを備えているのもG923が支持される理由だろう。
別売のシフターを購入すれば、ロードカーのMT車を再現できる。
初心者の方が最初に導入するハンコンとして、まずはG923の検討をおすすめしたい。
THRUSTMASTER社が長年製造している、ベルトドライブ方式のハンコンの最新モデルがT300RS GTだ。
ギアドライブにはない滑らかな動作が特長で、さらにベルトを2本使用する「デュアルベルトシステム」によって死角のない動作を実現している。
また、DD方式ではないにも関わらず、ステアリングホイールやシフター、サイドブレーキといったオプションパーツを選べるのもT300RS GTの特長だ。
ドライビングスキルやスタイルの変化に合わせて、カスタマイズをしながら長く使用できる。
HORI ワイヤレスレーシングホイール APEXは、わずか2万円強(公式サイト)で購入できるハンドル型コントローラーだ。
あえて「ハンドル型コントローラー」と記載したのには理由がある。
ハンドル自らの力で回転するセルフステアリング、いわゆるFFB機能は搭載されていない。
しかし、PlayStation®の純正コントローラーに比べると、実車を運転している感覚には近づく。
特に、アクセルとブレーキを足で操作できるため、実車での運転経験のある人は格段にグランツーリスモ7をプレイしやすくなるだろう。
よりリアルな感覚を求める方にはFFB機能のあるモデルをおすすめするが、まずは手軽に遊びたい方にとっては有力な選択肢だ。
ハンコンを導入すると、直感的な操作感によってタイムやレース成績の向上に期待できる。
通称「パッド」と呼ばれる純正コントローラーでも世界クラスの選手はいるものの、実際多くの選手がハンコンでプレイしている。
また、レースの勝敗だけでなく、没入感が増してグランツーリスモ7をより楽しめるのもハンコン導入の大きなメリットだろう。
グランツーリスモ7は、圧倒的なグラフィックスによって実車映像と見間違えるほどのクオリティだ。
さらにハンコンで実車同様の感覚を得られれば、満足度が上がることは間違いない。
専用のコックピットも含めて、ハンコンの選択肢は近年格段に増えた。
今後もグランツーリスモ7を継続して楽しむつもりなら、ぜひハンコンの導入を検討してみていただきたい。
Text:渡邉 篤
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