RACE REPORT

レースレポート
  • 2022.12.13
  • トップリーグ

【レースレポート】 AUTOBACS JEGT GRAND PRIX 2022 Series Supported by GRAN TURISMO ROUND.2 トップリーグ|クレバーなピット戦略で順位を上げた#55 ARTAが初優勝を飾る

 

グランツーリスモSPORTS JEGT 2022 Rd.2 トップリーグ
トップチームによる激しい攻防

2022年12月3日(土)、JEGT2022シリーズROUND.2が開催された。
グランツーリスモの大会として、国内最高峰のレベルを誇るJEGTの2022年シリーズが開幕したのは9月。
グランツーリスモワールドシリーズ(GTWS)のグランドファイナルにも出場したドライバーが多数参戦し、国内最高峰リーグにふさわしいレース展開となったトップリーグRd.2の模様を詳しくお伝えする。

>>JEGT2022シリーズ開幕戦の模様はこちら

大会使用コースとレースレギュレーション

JEGT2022シリーズRd.2にはオートポリスインターナショナルレーシングコースを使用

JEGT2022シリーズRd.2には、国内屈指のテクニカルコースであるオートポリスが選ばれた。
開幕戦に引き続き、予選スーパーラップからヒート2まで3つのセクションで構成されるレースレギュレーションと合わせてご紹介しよう。

>>使用コースのオートポリスの攻略方法はこちら

国内屈指のテクニカルコースオートポリス

大分県日田市にあるオートポリスインターナショナルレーシングコースは、かつてF1誘致も目指していた国際規格コースだ。
山間を切り開いてに作られ、全長4,674m、高低差52m、最大上り勾配7.2%、下り勾配10%とアップダウンの激しいコースレイアウトとなっている。

さらに、インフィールドセクションは2つのヘアピンカーブを含む30Rから200Rとさまざまなコーナーを有し、ドライバーの腕が要求されるコースだ。
また、タイヤにも厳しいコースとして知られており、タイヤ交換のあるレースではピット戦略も勝敗の大きな鍵を握る。

開幕戦同様3つのセクションで構成

チームを構成する3名のドライバーが、予選スーパーラップ、ヒート1、ヒート2の3つのセクションをそれぞれ担当。
追い抜きの難しいコースだけに、予選順位がレースの行方を左右する重要なポイントになる。

一方で、給油もタイヤ交換もない7周のレースとなる決勝ヒート1ではコース内での攻防が見どころだ。
決勝ヒート2では、3種のタイヤ使用義務があるため、見かけの順位だけではなくピット戦略による順位変動もある熱いレースが期待される。

レースレギュレーション

実施形式 オンライン形式
使用コース オートポリスインターナショナルレーシングコース
予選形式 スーパーラップ形式(アウトラップ1周/アタックラップ1周) ※審議制度あり
決勝周回数 【ヒート1】7周 【ヒート2】15周
タイヤ摩耗 【ヒート1】3倍 【ヒート2】3倍
燃料消費 【ヒート1】2倍 【ヒート2】2倍
使用可能タイヤ 【予選】レーシングミディアム 【ヒート1】レーシングハード 【ヒート2】レーシングハード/ レーシングミディアム/ レーシングソフト※3種全て使用義務あり

トップリーグ ROUND1【予選スーパーラップ】

#01 宮園選手(EVANGELION e-RACING with 広島マツダ)が予選トップタイムを記録

まずは#11 北村選手(KOSHIDO Jr.RACING)がトップバッターとしてアタックすると、1:43.667を記録しターゲットタイムとなる。
解説陣の予想通り、後続チームも43秒台前半から中盤で続く中、#105 鍋谷選手(TC CORSE SPK e-SPORT Racing)が1:43.078と1分43秒フラットを記録すると、NSXを駆るルーキー#55 赤羽選手(ARTA)がさらにそれを上回る1:43.043でトップに立つ。

しかし、7番手アタックの#777 久万田選手(D’station Racing)が、ここまでで唯一の42秒台となる1:42.959を記録。

ポールポジションは決まったかに思われたが、最後のアタックとなった#01 宮園選手(EVANGELON e-RACING with 広島マツダ)が第1セクター、第2セクターと全体ベストを連続で更新すると、1:42.777という中継会場に居るスタッフすべてが声を出して驚くほどのタイムを記録した。

予選スーパーラップの結果、トップが#01 宮園選手、2番手に#777 久万田選手、3番手は#55 赤羽選手が続く。

>>赤羽選手をはじめJEGT2022シリーズのルーキーはこちら

Pos Num Team Driver Time Gap
PP #01 EVANGELION e-RACING with 広島マツダ 宮園 拓真 1:42.777
2nd #777 D’station Racing 久万田 崚 1:42.959 +0.182
3rd #55 ARTA 赤羽 佑互 1:43.043 +0.266
4th #105 TC CORSE SPK e-SPORT Racing 鍋谷 奏輝 1:43.076 +0.299
5th #888 Sengoku Gaming 川上 奏 1:43.158 +0.381
6th #54 TC CORSE Esports MAZDA 龍 翔太郎 1:43.302 +0.525
7th #12 KOSHIDO RACING ⿊畑 蓉 1:43.362 +0.585
8th #127 eM福岡 エンタテ!区 LEGENDS 鈴木 彰馬 1:43.418 +0.641
9th #35 NISSAN × TRUST RACING 小木田 恭悟 1:43.628 +0.851
10th #11 KOSHIDO Jr.RACING 北村 拓也 1:43.667 +0.890

トップリーグ ROUND1【決勝ヒート1】

#777 辻村選手(D’station Racing)が1コーナーでアウト側からオーバーテイクを決める

機材トラブルとなりリスタートとなった決勝ヒート1。
少し間が空いた影響が懸念されたが、#888 奥本選手(Sengoku Gaming)が1コーナーでいきなり前をいく#105 佐藤選手(TC CORSE SPK e-SPORT Racing)仕掛けて4番手に浮上。
抜きどころの少ないと言われるオートポリスだが、オープニングラップからコース上で激しい攻防が繰り広げられる。

続く2ラップ目では、なかなかペースの上がらない#105 佐藤選手を#54 佐々木選手(TC CORSE Esports MAZDA)が3コーナー飛び込みでオーバーテイクし、5番手にポジションアップした。

トップ3はスタートから同じ距離感で連なる展開となり、3ラップ目で#888 奥本選手が追いつき4台でトップ集団を形成。
膠着状態のまま迎えた5ラップ目の1コーナー、#777 辻村選手(D’station Racing)がアウト側から思い切った仕掛けをみせ、#01 草野選手(EVANGELON e-RACING with 広島マツダ)をオーバーテイク。
続くインフィールド区間では#55 滝田選手(ARTA)が#01 草野選手に並び、サイドバイサイドの展開に持ち込むものの、第1ヘアピンでイン側をキープした#01 草野選手がなんとか抑えた。

レースは、ファイナルラップになっても2位争いから目を離せない手に汗握る展開。
1コーナー飛び込みで#55 滝田選手が#01 草野選手に再び仕掛け、#888 奥本選手は#55 滝田選手に並びかける。
残念ながらどちらのオーバーテイクも不発に終わるものの、この間隙をついて#54 佐々木選手が#888 奥本選手をかわして4位に浮上した。

レース結果は、5ラップ目でアウト側からの見事なオーバーテイクを見せた#777 辻村選手がトップ。
2番手には激しい後続の仕掛けからポジションを守り切った#01 草野選手。
3番手に#55 滝田選手、4番手は#54 佐々木選手と続いた。

Pos Num Team Driver Time Gap
1st #777 D’station Racing 辻村 亮介 12:23.678
2nd #01  EVANGELION e-RACING with 広島マツダ 草野 貴哉 12:25.623 +1.945
3rd #55 ARTA 滝田 歩夢 12:26.003 +2.325
4th #54 TC CORSE Esports MAZDA 佐々木 唯人 12:26.346 +2.668
5th #888 Sengoku Gaming 奥本 博志 12:26.862 +3.184
6th #105 TC CORSE SPK e-SPORT Racing 佐藤 陽向 12:27.052 +3.374
7th #12 KOSHIDO RACING 山本 英弥 12:28.594 +4.916
8th #127 eM福岡 エンタテ!区 LEGENDS 堤口 直斗 12:29.022 +5.344
9th #35 NISSAN × TRUST RACING 池内 比悠 12:33.913 +10.235
10th #11 KOSHIDO Jr.RACING 佐久間 俊一 12:37.286 +13.608

トップリーグ ROUND1【決勝ヒート2】

#55 杉守選手(ARTA)が#01 鈴木選手(EVANGELON e-RACING with 広島マツダ)をかわして2番手に浮上

レーシングソフトからハードまで3種のタイヤに使用義務のある決勝ヒート2は、コース上の争いだけではなく、各チームのピット戦略にも注目が集まる。

オープニングラップでは、本レースで好調のNSX GT3を駆る#55 杉守選手(ARTA)が第2ヘアピンで#01 鈴木選手(EVANGELON e-RACING with 広島マツダ)をオーバーテイク。

2ラップ目終了時にはミディアムタイヤスタートの#01 鈴木選手が早くもピットインをおこない、ソフトタイヤで1位をいく#777 森本選手(D’station Racing)の追い上げを図る。

4ラップ目で見かけ上の2番手だった#55 杉守選手が最初のピットインをおこない、ほかのチームとは異なるハードタイヤを選択。
続く5ラップ目ではソフトタイヤに交換し、全チーム中唯一すべてのピット作業を終えた。
6ラップ目では、ソフトタイヤに変更した#55 杉守選手が1分42秒代のファステストラップを記録し、見た目では分からない攻防が続く中、ピット戦略によってどう転ぶのか目の離せない展開が続く。

各チームがピット作業をおこないながら終盤の局面を迎えつつあった10ラップ目、トップを快走していた#777 森本選手が最初のピットインをおこないミディアムタイヤに変更する。
ここで一気に追いつきたいソフトタイヤを履く#01 鈴木選手だが、#777 森本選手のペースが思ったより速く、差を詰められないままレースは周回を重ねていく。

14ラップ目にはトップ4台が相次いで最後のピットイン。
すべてのピット作業を終えている#55 杉守選手がどこに入るかに注目が集まる中、#777 森本選手には追いつけなかったものの2番手に食い込んだ。

レースはこのままチェッカーとなり、見た目上の順位は#777 森本選手、#55 杉守選手、#01 鈴木選手の順。
しかし、長時間に及ぶ審議の結果ピットレーンペナルティが6チームに課せられ最終順位が大きく変動する波乱の結果となる。

優勝は、唯一2本目にハードタイヤを選択するピット戦略をとった#55 杉守選手が輝き、ARTAはチームとして初優勝を決めた。
2位となったのは、6位スタートから2つポジションを上げた粘りの走りが結果につながった#105 深谷選手(TC CORSE SPK e-SPORT Racing)。
3位はトップでチェッカーを受けた#777 森本選手(D’station Racing)となり、2度のピットレーンペナルティがとられ合計6秒のタイム加算が大きく響き、ゲーム上の判定だけでなくヒトの目で判定を行うJEGTならではの結果となった。

Pos Num Team Driver Time Gap
1st #55 ARTA 杉守 翔平 26:38.193
2nd #105 TC CORSE SPK e-SPORT Racing 深谷 諄 26:42.656 +4.463
3rd #777 D’station Racing 森本 健太 26:43.107
(+6.000)
+4.914
4th #01 EVANGELION e-RACING with 広島マツダ 鈴木 聖弥 26:44.341
(+3.000)
+6.148
5th #54 TC CORSE Esports MAZDA 加藤 達彦 26:45.945 +7.752
6th #888 Sengoku Gaming 井芹 颯真 26:48.378
(+3.000)
+10.185
7th #12 KOSHIDO RACING 長 和樹 26:51.988 +13.795
8th #127 eM福岡 エンタテ!区 LEGENDS 岩田 和歩 26:53.148
(+3.000)
+14.955
9th #35 NISSAN × TRUST RACING 植木 俊輔 26:57.708
(+6.000)
+19.515
10th #11 KOSHIDO Jr.RACING 今井 慶春 27:01.635
(+3.000)
+23.442

※()内はペナルティによる加算タイム

グランツーリスモの大会として国内最高峰を誇るJEGTを象徴するレース

初優勝を飾った#55 ARTAの優勝インタビュー

予選で好位置につけ、決勝ヒート1、ヒート2とプッシュし続けた#55 ARTAが、レース戦略だけではなく堅実なルール遵守のドライビングによって2019年のJEGT発足以来初めてとなる優勝を飾った。
レース全体で見ても、1回のチャレンジで異次元のトップタイム叩き出す予選スーパーラップ、コース上の見事なオーバーテイクが見られた決勝ヒート1、巧みなピット戦略と厳格なルール運用が勝敗を分けた決勝ヒート2。
eモータースポーツの魅力がすべてつまった、国内最高峰リーグJEGTを象徴するレースとなった。

JEGT2022年シリーズも残すところRd.3を残すのみ。
シリーズチャンピオンを決定することになるRd.3では、さらなる熱いバトルが期待される。

今回のレース結果によって上位陣に大きなポイント変動があり、シリーズチャンピオン争いの行方は混戦の様相を呈してきた。
現在トップの#01 EVANGELON e-RACING with 広島マツダが有利なことに変わりないが、今回の結果で浮上した2位#55 ARTA、3位#777 D’station Racingをはじめ、下位チームにも十分逆転のチャンスはある。

シリーズチャンピオンを決定するRd.3の開催は2023年1月14日。
日本最大のカスタムカーショーである“東京オートサロン 2023”内のイベントとしてオフライン形式で開催される。
これまでと同様にYoutubeでも生中継をおこなう予定だが、手に汗握るレース展開を可能ならぜひ会場で見てほしい。

Text: 渡邉 篤

>>グランドファイナル開催の詳しい情報はこちら

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