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筆者のグランツーリスモ7プレイ環境に、ついにFanatec社製のGran Turismo DD Pro(以下DD Pro)を導入した。
グランツーリスモ7では世界標準ともいえるハンドルコントローラー(以下ハンコン)を実際に使ってみた感想を、以前使用していたLogicool社製G923との違いも含めて本音でレビューしてみたい。
ただし、複数の商品を比較してのレビューではないため、あくまでも筆者個人の感想という点に注意してご覧いただきたい。
グランツーリスモワールドシリーズ(以下GTWS)の公式ハンコンにも採用され、今やグランツーリスモ7の定番モデルともいえるFanatec DD Pro。
また、Playstation®に限らず、他のプラットフォームやゲーミングPCでも人気を集めている。
世界中にユーザーが広がるDD proについて、ダイレクトドライブ方式の魅力も含めて改めて紹介しよう。
ダイレクトドライブ方式(以下DD方式)とは、ステアリングの軸に直接強力なモーターが取り付けられていているハンコンのことだ。
強大なトルクを発生するため、より実車に近いステアリングの手応えを感じられる。
また、トルクの発生源とステアリングの中心が同心円状にあるのも、他の方式にはないリアルな点だといえるだろう。
実際の車の構造ではタイヤが路面から受ける応力(トルク)を、ステアリングポスト(ハンドルを車体に固定している軸)を通じて直接ハンドルに伝わる。
ハンドルに直接つながるモーターでトルクを発生させるDD方式なら、原理的には実車のステアリングで感じるのとまったく同じ仕組みということだ。
実は、公式ハンコンに採用される前から、Fanatecはポリフォニー・デジタルとパートナーシップを締結していた。
その後、グランツーリスモ7に完全対応する形で、満を持して「Gran Turismo DD Pro」と2.7インチのOLEDディスプレイを備えた上級モデル「Gran Turismo DD Extrem」を発売。
これまでThrustMaster製だった大会公式ハンコンが、Gran Turismo DD Extremに変更されたのだ。
つまり、グランツーリスモ7をプレイするうえでは、世界標準ともいえるモデルがDD Proということ。
DD Proを導入すれば、GTWSに出場する選手と同じ環境でプレイできる。
日本人がDD Proを購入するうえで、昨年大きな後押しになる出来事があった。
日本のゼンカイレーシング社がFanatec社と、正式に日本正規代理店契約を結んだのだ。
これまではFanatecから直接購入するか、非正規の輸入業者からの購入だったため、配送までのリードタイムや故障時のサポートに少なからず不安があった。
しかし、ゼンカイレーシング社で購入すれば、初心者ユーザーでも安心してサポートを受けられる。
また、ゼンカイレーシング社は、2025年よりJEGTとシリーズパートナー契約を締結。
世界レベルで争われるJEGTのシリーズ戦を、強力にバックアップしてくれている。
筆者が今回DD Proの購入に踏み切ったきっかけは、長年使用してきたG923の軸にガタが出てきてしまったためだ。
以前はJEGTの公式筐体で採用されていただけあって、G923も十分にグランツーリスモ7を楽しめていたことだけは事前にお伝えしておく。
そのうえで、今回導入したDD Proの率直な感想を、G923との比較を軸に詳しくレポートしよう。
セットアップを完了して最初に感じたことは、とにかく動作音がしないということ。
ギアやベルトといった複雑な機構がないため、わずかなモーター音がするだけだ。
少し無理をしてハンドルを切り込んだりセルフステアリングが当たる場面では、特に違いを感じた。
ギアドライブのG923でFFBとは逆の方向に力をかけると、どうしてもギアが滑るため大きな音がする。
しかし、ダイレクトドライブ方式だと、単純にモーターの力を押し返すだけなので操作に伴う音は発生しない。
また、回転体であるモーターを左右どちらかに回すというだけというシンプルな機構のため、ギアの歯車を感じることなく滑らな感触に驚いた。
ダイレクトドライブ最大のメリットは、モーターが発生する強力なトルクだ。
ハンドル操作時の応力が実車に近づくことで没入感が高まることはいうまでもないが、クルマをコントロールするという面でも大きなメリットになる。
ほんの1度ハンドルを切り足す、滑り出したリアに素早くわずかにカウンターを当てるといったことが、DD Proに替えてから格段にやりやすくなった。
実車同様のトルクがかかることで、狙った位置でピタリとハンドルを止められる。
また、発生した動力がタイムラグなく手元に伝わってくるため、クルマの思わぬ挙動への対処も圧倒的にやりやすくなった。
購入前は特に期待していなかったが、ステアリング部分を取り外せるクイックリリース機構があるのは以外にも大きなメリットだった。
専用部屋にコックピットを常設といった理想的なプレイ環境の方であれば気にならないかも知れないが、筆者のようにリビングのテレビと共用している方も少なくないだろう。
実車よりも直径は小さいとはいえ、丸いステアリングは存在感があり片付けにくい。
ステアリングを取り外しただけで、ハンコンの存在感は一気に小さくなる。
今回購入したのは、Gran Turismo® DD Pro 5Nmバンドルという最も安価なペダルとのセットだ。
あくまでも筆者個人の感想ではあるが、基本のセットだけでもグランツーリスモ7をプレイするうえで必要十分な内容だといえるだろう。
購入前は、8Nmのブースターキットやロードセルブレーキキットといったオプション品がないと物足りないのではないかと少なからず懸念していた。
オプション品をすべて合計するとそこそこの金額になってしまうため、しばらく購入を悩んでいたのだ。
しかし、パドルシフトを使用して普通にレースを楽しむ分には、G923からの変更で圧倒的にプレイ体験が向上したと感じた。
今後は、ブースターキットや、ロードカーライクなシフトチェンジが楽しめるシフターなどを予算に応じて導入していこうと思う。
DD Proは、応力やグリップの変化といったタイヤからのインフォメーションを正確に表現することに優れている。
一方で、ドライビング時に頼りになるインフォメーションは、タイヤの応力だけではない。
路面の凹凸やギアチェンジ時の振動といった、実車では車体を通じて感じている。
この「表現」という部分を実現しているのが、G923に搭載されているTrueForceだ。
高周波振動で伝えられるさまざまなインフォメーションは、ゲームへの没入感を高めてくれる。
強大なトルクをいかした実車ライクなタイヤインフォメーションの再現か、「体験」としての没入感かという点では、賛否のわかれるところだろう。
実車でもスポーツ走行をおこなう筆者としては、ゲーム的な表現はなくても不満はなかった。
しかし、ゲームとして最大限没入感を味わいたい方は、TrueForceの有無については一度検討する余地はあるかも知れない。
趣味でグランツーリスモ7を楽しむユーザーにとって、DD Proは必須のアイテムかと問われるとさまざまな意見があるだろう。
しかし、購入価格と得られる体験を考えると、筆者個人としてはG923からの乗り換えで大変満足している。
また、拡張性が高いのも、Fanatec社製ハンコンの魅力のひとつだ。
前述したブースターキットやロードセルブレーキキットといった基本性能を向上させるアイテムだけでなく、シフターや3ペダル倒立式のペダルキット、さまざまなハンドルといった豊かなプレイ体験をするための機器も数多く用意されている。
予算に応じて拡張できる自由度の高さとともに、高いコレクション性がホビーユーザーの心をくすぐる。
ただし、あくまでも趣味である以上、どこまでいっても自己満足の世界。
今回紹介したDD Proが唯一の答えというわけではない。
自分なりの価値観で、よりグランツーリスモ7を楽しめる環境を構築していただきたい。
Text:渡邉 篤
■グランツーリスモ7の定番ハンコン! FANATEC DD Proの魅力
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