NEWS
ニュース
グランツーリスモ7をプレイする世界中のファンから愛される、宮園 拓真選手(#6 ZETA DIVISION)。
グランツーリスモ公式の世界大会、「グランツーリスモ ワールドシリーズ(以下「GTWS」)」で、これまでに何度も王者の座を手にしてきた。
そして最近では、勤務するTOYO TIRESの社員ドライバーとして、リアルレースにも精力的に出場している。
今やグランツーリスモ界の二刀流として活躍する宮園選手は、2026年5月から6月にかけて象徴的な3週間を過ごした。
専業のリアルドライバー以上に過密ともいえる日程を駆け抜けた宮園選手の活躍を、詳しく振り返っていく。
多くの日本人選手が、グランツーリスモの世界レベルにあることは再三紹介してきた。
そのなかにあって宮園選手は、名実ともにグランツーリスモ界の頂点ともいえるべき存在だ。
今さら紹介するまでもないが、世界での活躍を改めて振り返ってみよう。
宮園選手は、GTWSで通算5度の世界王者に輝いている。
とくに、最初に王座を獲得した2020年の成績は圧巻だった。
個人戦のネイションズカップ、団体戦のマニュファクチャラーズカップを制して、史上初のWタイトルを獲得。
さらに、同時開催のTOYOTA GAZOO Racing GT Cupも手にして、完全制覇の三冠を達成した。
2022年に再びマニュファクチャラーズカップを獲得すると、2024年にはネイションズカップでも王者に返り咲き、現在(2026年6月執筆時)も破られていない通算5度の世界王者獲得という金字塔を打ち立てた。
宮園選手は、JEGTがスタートした2019年のRound.ZEROから参加している。
現在はチーム戦のみの実施だが、シリーズ戦初年度の2020年には早速個人戦タイトルを獲得。
世界に示してきた実力を遺憾無く発揮し、リーグの盛り上げに一役買った。
さらに、2021年にチームとしてシリーズチャンピオンを奪取すると、その後も毎年のようにトップチームで活躍。
そして、2025年に下位カテゴリのチャレンジリーグに参戦する#6 ZETA DIVISIONと、宣言どおり1年でグランプリシリーズ昇格を果たした。
2026年の5月から6月にかけてのおよそ3週間で、宮園選手は二つのリアル24時間レースとGTWSのRd.1に出場。
しかも、日程的にGTWSがリアルレースに挟まれる形となり、物理的な移動だけでなく、まさにリアルとバーチャルを行き来した。
ドイツのニュルブルクリンクから、イタリアでのGTWS、そして日本の富士24時間。
3週間に渡る”二刀流”宮園選手の活躍を、時系列を追って紹介しよう。
初夏の戦いの幕開けは、5月16日から17日にかけて行われたニュルブルクリンク24時間レース(ADAC RAVENOL 24h Nürburgring、以下ニュル24時間)だった。
2026年のニュル24時間は、F1王者マックス・フェルスタッペン選手が初参戦というのが大きな話題を呼んだ。
観客動員は史上最多の約35万人に達し、大会史上初めてウィークエンドの通し券が完売した。
VT2-RWDクラスにトヨタ スープラで出場した宮園選手のチームメイトは、ドリフト界の実力者である川畑 真人選手、堀野 仁選手、松山 北斗選手の3名。
あくまでもグランツーリスモではあるが、ニュルブルクリンクは宮園選手の得意とするコースのひとつ。
純粋なレーシングドライバーではないものの、実車での経験値が豊富なメンバーのなかでスタートドライバーという重責を任された。
宮園選手は、スタート直後からチームの抜擢に応える走りをみせる。
トラフィックをかいくぐりながら、毎周のように自己ベストを更新。
7周を無事に走り切って堀野選手にバトンを渡し、オープニングドライバーの務めを果たした。
その後も、降雨時や深夜のスティントも無難にこなし、チームメイトとともにマシンをゴールまで運んだ。
ダブルスティントをこなすなどチームのなかでも際立った活躍をみせた宮園選手だったが、圧巻だったのは最終盤の121周目。
かなり疲労もたまっている時間帯にも関わらず、チームベストとなる9分49秒562を叩き出して実力をみせつけた。
ニュルブルクリンクからわずか1週間後、今度は実車からバーチャルの世界に舞台を移す。
現地5月23日(日本時間24日)に歴史ある劇場テアトロ・リリコで開催された、2026年GTWS開幕戦「ラウンド1 – ミラノ」のネイションズカップに出場した。
24時間レースを終えた翌週という過酷なスケジュールだったが、終盤の難しい展開を制して3位表彰台を獲得。
決勝レースでは、終盤にソフトタイヤへ交換して勝負を仕掛けるという宮園選手らしい戦略面での巧さも際立った。
リアルの24時間レースを終えた直後に、GTWSでは実力通りの表彰台。
まさに、”二刀流”の真骨頂といえる一戦だった。
ミラノでのGTWSを終えた翌週の6月6日から7日にかけて、宮園選手は二つめの24時間レースに参戦。
国内唯一の24時間レースである「NAPAC富士24時間レース」に、スーパー耐久シリーズ初参戦の宮園選手が挑んだ。
搭乗したのは、#430 エヴァンゲリオンレーシングのエヴァRT初号機 Monster Audi RS3 LMS。
前々周のニュルブルクリンク、前週のGTWS ミラノとは異なる前輪駆動車、そして3年ぶりの富士スピードウェイ走行と慣れないことばかりのなかでのチャレンジとなった。
レースは濃霧や降雨にも見舞われたサバイバル戦となり、宮園選手のマシンも駆動系のトラブルに見舞われた。
しかし、宮園選手も含めてチームは懸命に24時間を走り切り、クラス2位で完走を果たす。
eモータースポーツとリアルの双方で培った経験が、過酷な初陣で表彰台をもたらした。
実車での二つの24時間レースと、バーチャルの世界戦。
同じ初夏に異なる世界を駆け抜けた宮園選手の次なる舞台は、「リアルとバーチャルの融合」を掲げるJEGT2026シリーズの開幕戦だ。
チャレンジリーグから今期昇格した#6 ZETA DIVISIONの一員として、今度は表彰台の1番高い位置を狙う。
スーパー耐久シリーズ初参戦で表彰台を掴んだ富士スピードウェイが会場というのも、宮園選手にとっては運命めいたものを感じる。
JEGT2026グランプリシリーズの開幕戦は、2026年7月18日(土)・19日(日)、全日本スーパーフォーミュラ選手権の行われる富士スピードウェイで開催される。
本コースから響くSF23のエンジン音とともに、JEGTの熱いバトルをぜひ現地で体感して欲しい。
会場に足を運ぶのが難しい方は、JEGT公式YouTubeチャンネルでの生中継をお見逃しなく。
Text:渡邉 篤
■【実施プログラム詳細】JEGT2026 富士スピードウェイ大会(GPシリーズ Rd.1-2)