NEWS
ニュース
2026年7月18日(土)、JEGTグランプリシリーズ開幕戦が開催される富士スピードウェイのイベント広場に、女性限定のカーレース「KYOJO CUP」のドライバーたちが登場する。
グランツーリスモ7(以下GT7)を使ったスペシャルレース、「KYOJO×TGR×JEGT e-Motorsports EXHIBITION」が開催されるためだ。
今回のコラボイベントに参加してくれるKYOJO CUPは、SUPER FORMULAやSUPER GTほどの知名度はまだないものの、女性だけが参加する世界でも珍しいレースとして国内外から注目を集め年々発展してきている。
節目の創設10年目を迎えた、KYOJO CUPの魅力をたっぷりと紹介しよう。
男女混走が基本のカーレース界では、どうしても体力差が結果に大きく影響してしまう。
女性の参加を禁止していなくても、結果的に男性ドライバーばかりというレースも少なくない。
KYOJO CUPは、女性ドライバーが体力面のハンデなく純粋なドライビング能力だけで競い合えるフィールドを創るために生まれた。
まずはレースの成り立ちと、シリーズの根幹にある考え方を紹介しよう。
KYOJO CUPは、女性限定のプロドライバーによるレースシリーズとして2017年に創設された。
「KYOJO」とは「競争女子」の略称からきていて、年齢やキャリアの違いを超えて、一人のドライビングアスリートとして純粋な速さだけを競う舞台という意味合いが込められている。
2026年シーズンで創設から10年目を迎えるKYOJO CUPは、全戦を富士スピードウェイで開催。
設立者は、ル・マン24時間レースをはじめ日本のトップカテゴリで長年活躍した元レーシングドライバーの関谷 正徳氏だ。
「女性の活躍がモータースポーツを進化させ、新たなファンの獲得につながる」という確信のもと、日本初の女性限定プロレースとして立ち上げられた。
KYOJO CUPの根幹にある考え方が、すべての選手が同条件で戦うイコールコンディション。
参戦車両はKYOJO CUPが一括管理して各ドライバーに貸し出すため、マシンによる有利不利は原則として生まれない。
勝敗を左右するのはドライビングテクニックとレース戦略のみという点で、より選手にフォーカスがあたる競技環境といえるだろう。
家庭や育児、年齢やキャリアといった女性をとりまくさまざまな枠組みを持ち込まず、コックピットに座った瞬間から五感を研ぎ澄ませてコンマ1秒を競い合うのだ。
女性限定という参加ドライバーが限られたレースではあるが、各ラウンドで予選から決勝まで2日間行われるレースフォーマットは他のメジャーレースと比較してもまったくひけをとらない。
また、トップカテゴリはフォーミュラカー使用に変更されており、ドライバーのより高い技術が要求される。
下位カテゴリまで整備されているKYOJO CUPのフォーマットについて、詳しく解説していこう。
2026年シーズンのKYOJO CUPで使用する参戦マシンは、「KC-MG01」と呼ばれるフォーミュラ車両だ。
2025年シーズンより、それまで使用していた「VITA-01」から移行した。
カウルのないオープンホイールのフォーミュラカーは、ツーリングカーとは比べものにならないシビアな操作が要求される。
ドライバー同士の技術が限界領域でぶつかるため、男性レースに引けを取らない手に汗握る興奮が味わえるはずだ。
2026年のKYOJO CUPは年間5レースが予定され、各レースは2日間の日程で開催。
また、予選開催日にもスプリントレースが行われるため、2日間をとおして見応え十分なレースフォーマットになっている。
初日は公式予選が行われ、タイムアタックによって翌日のレースのグリッドが決まる。
そして、「KYOJOスプリント」は10周のスタンディングスタート方式(停止した状態からシグナルを合図に一斉スタートする方式)で、上位8名にシリーズポイントが与えられる。翌日曜日の「KYOJOファイナル」は富士スピードウェイのレーシングコースを15周し、上位10名にポイントが付与される。ドライバー交代のないスプリントレース形式のため、一瞬も気の抜けない激しいバトルが展開されるのが特徴だ。
KYOJO CUPには、ステップアップできる育成の仕組みが整っている。
入口となる「KYOJO KART」は、オートパラダイス御殿場で年5戦を開催。
また、レンタルカートプランも用意されているため、マイカートがなくても参戦できる。
さらに、カートの上位カテゴリとして、年3戦実施されているのが「KYOJO VITA」だ。
2024年までKYOJO CUPで使用していた、VITA-01を使用して争われる。
それぞれのシリーズポイント最上位者は、KYOJO CUPのトライアウト(選考会)への無償招待。
入門からトップカテゴリまで明確な道筋が作られており、誰にでもチャンスがある育成構造を確立している。
「KYOJO×TGR×JEGT “e-Motorsports EXHIBITION”」には、KYOJO CUPドライバーから5名、タイムトライアルを勝ち抜いた女性eMSプレイヤー5名の合計10名が出場する。
KYOJO CUPと同様のイコールコンディションのもと女性限定のレースとして開催される今回のコラボ企画は、eMSの新たな魅力を発見する機会になるはずだ。
一般参加ドライバーは、TOYOTA Gazoo Racingがグランツーリスモ7内で主催するタイムアタック参加者のうち女性のみの上位5名。
TGTタイムトライアルを通じて一般参加した選手のうち、最高位のドライバーには「KYOJO KART体験試乗会」の参加権が贈呈される。
今回の企画を通じて、未来のKYOJO CUPやJEGTのトップカテゴリードライバーが出てくるかも知れない。
KYOJO CUPからは、松井 沙麗選手(#3 KeePer KONDO RACING)、佐々木 藍咲選手(#8 nat KDDP)、翁長 実希選手(#7 nat KDDP)、白石 いつも選手(#17 Team ReFa Aira)、斎藤 愛未選手(#36 SCS TOM’S KYOJO)の5選手が参加。※変更になる場合あり
「KYOJO×TGR×JEGT “e-Motorsports EXHIBITION”」は、7月18日(土)にJEGTの開幕戦が行われる富士スピードウェイで開催される。
残念ながら配信は予定されていないため、全日本スーパーフォーミュラが開催されている富士スピードウェイに足を運んでご覧いただきたい。
※観戦は無料だが、「2026年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第6戦」の観戦チケット(7月18日分)が別途必要。
Text:渡邉 篤
■「KYOJO×TGR×JEGT “e-Motorsports EXHIBITION”」開催のお知らせ