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先日富士スピードウェイでの開幕戦を終えたグランプリシリーズ(以下GPシリーズ)に続いて、いよいよ2026年8月15日に開幕を迎えたチャレンジリーグと企業対抗戦。
グランツーリスモ7を使用した国内最大級のeMSリーグJEGTにおいて、この2つのリーグはトップカテゴリとはまた違った魅力を持つ。
GPシリーズへの昇格を目指してしのぎを削るチャレンジリーグと、企業の社員ドライバーが主役の企業対抗戦。
性格のまったく異なる2つのリーグは、eMSの楽しみ方の幅広さを感じさせてくれる。
そこで、開幕戦を前に、2025シリーズの両リーグの戦いを改めて振り返ってみよう。
チャレンジリーグの2025シリーズには全15チームが参戦し、上位3チームだけが手にする入れ替え戦への切符をかけてストイックな戦いを繰り広げた。
前評判ではタレントを揃えた#6 ZETA DIVISIONの圧倒的優位がささやかれていたが、フタを開けてみると開幕戦は大混戦。
改めてJEGTのレベルの高さを感じた、2025年チャレンジリーグの激闘を改めて紹介しよう。
開幕戦Rd.1の舞台は、世界屈指の高速コースであるモンツァ・サーキット。
予選スーパーラップは上位5チームがわずか0.3秒以内にひしめくという、チャレンジリーグの熾烈さを象徴する幕開け。
そして決勝レースを制したのは、今季から参戦する新規チームの#72 Connect to the Future。
JEGT初の海外選手であるDhanesh Wigneswaran選手がファイナルラップで逆転劇を演じ、初参戦初優勝を飾った。
2位にも新規参入の#101 REIGNITEが入り、新勢力による1-2フィニッシュという予想外の展開。
一方、最速との呼び声が高かった#6 ZETA DIVISIONは、宮園 拓真選手の接触ペナルティもあり、まさかの4位発進となった。
開幕戦で新規参入チームが実力を示すなか、4位フィニッシュと出遅れた感のある#6 ZETA DIVISION。
しかし、続くRd.2のラグナ・セカでは予選・決勝をともに制し、完全勝利でランキング首位へと浮上する。
さらに、最終戦のRd.3では、路面に雨が残る難しいコンディションに他チームが苦戦するなか、#6 ZETA DIVISIONが2戦続けての完全勝利を納める。
予選は宮園選手がポールポジションを奪い、決勝は鈴木 聖弥選手がポールトゥウィンで締めくくった。
開幕戦で表彰台を逃すというまさかの結果で事前予想が覆るかに思われたが、終わってみれば#6 ZETA DIVISIONが2戦続けて圧倒的な強さをみせてシリーズチャンピオンを獲得。
シリーズ2位#101 REIGNITE、同3位に#71 DRPPが入り、合計3チームが入れ替え戦へと駒を進めた。
入れ替え戦の結果、#6 ZETA DIVISIONと#101 REIGNITEが2026年のGPシリーズ昇格を勝ち取っている。
企業対抗戦は、企業が母体のチームによる独立リーグだ。
社員ドライバーが主役となり、2025シリーズは全18チームというJEGT最大規模で争われた。
認定ドライバーの参加は義務付けられているものの、社員であれば初心者でも参戦できる裾野の広さを持つ。
一方で、シリーズランキング上位10チームは、2025シーズンから東京オートサロンの大舞台でのレースも用意された。
王者が二転三転した全4戦と、初のオフライン開催で決したシリーズの行方を振り返ってみよう。
開幕戦Rd.1では、#55 MAZDA E&T METeoRACING チームAが兄弟チームを従え、鮮やかな1-2フィニッシュで幕を開けた。
MAZDA勢の強さが際立った開幕戦だったが、続くRd.2とRd.3は#33 NTT DOCOMO BUSINESS ENGINEERINGが連勝を決める。
シリーズランキング争いで一気に巻き返し、チャンピオン争いの主役へと躍り出た。
一方で、2位以下の順位でみると、上位チームが毎戦入れ替わる大混戦。
計算上はRd.FINAL進出全チームにチャンピオンの可能性を残したまま、東京オートサロンでの決戦を迎える。
Rd.FINALは、2026年1月11日に東京オートサロン2026の会場で開催された。
トップカテゴリ以外の公式戦としては、JEGT初のオフライン開催という記念すべき一戦だ。
決勝はスパ・フランコルシャンで10周のセミ耐久レースとして行われ、GPシリーズと同様にドライバー交代も義務づけられた。
予選でポールポジションを格としたのは川村 壮人選手(#33 NTT DOCOMO BUSINESS ENGINEERING)。
連勝の勢いをそのままに、有利な位置でチャンピオン獲得を目指す。
しかし、決勝レースはファイナルラップまで、優勝とタイトルの行方がもつれ込んだ。
そして、ファイナルラップの最終コーナー、バスストップシケインで千原 勇人選手(#25 MIE TOYOPET CLUB TEAM BTF SPIRIT)が前を行く金子 壮太選手(#504 WEINS CLUB TEAM TaG)をとらえ、大逆転で勝利を掴み取る。
5位フィニッシュとなった#33 NTT DOCOMO BUSINESS ENGINEERINGの獲得ポイントとの関係で、シリーズチャンピオンも獲得。
ゲスト解説の谷口 信輝氏が「語り継がれるレース」と評した、劇的な幕切れだった。
チャレンジリーグも企業対抗戦も、全戦見どころ満載のレースが続いた。
是が非でも入れ替え戦への切符を掴みたいチャレンジリーグ、細かなミスはありつつもチームとして楽しみながら大舞台を目指してレースに臨む企業対抗戦。
経験や技術に差があっても、同じ土俵で戦えるのがeMSの懐の広さだろう。
そして、走るからには勝利を目指すという絶対的な目標は、リーグを問わず変わらない。
真剣に勝利を目指す姿は、レベルを問わず人の心に響くものだ。
GPシリーズだけではなく、チャレンジリーグと企業対抗戦があることでJEGTの魅力や選手層の厚みをさらに増しているのだろう。
2026シリーズのチャレンジリーグと企業対抗戦は、いずれも8月15日(土)・16日(日)の2連戦で開幕。
両リーグともに波乱の展開を魅せ、見応え十分の開幕戦となった。
彼らの熱い戦いは、ぜひJEGT公式YouTubeチャンネルででご覧いただきたい。
Text:渡邉 篤
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