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2027年1月のオフライン大会出場権をかけた最後の一戦、2026 AUTOBACS JEGT 企業対抗戦Rd.3が9月12日に行われた。
この日主役となったのは、Rd.2を終えた時点でシリーズ12番手にいた#33 NTT DOCOMO BUSINESS ENGINEERING。
予選からRace2までバトンをつないで、今季ラウンド最多得点で最終戦進出を決めた。
オフライン開催のRd.FINALへ進む10チームが決まった一戦を、改めて振り返ってみよう。
14チームのうちRd.FINALへ進めるのは、3戦の合計ポイントで上位に入った10チームだけだ。
残る4チームはここでシーズンを終えることになるため、これまでの2戦とは重みが違う。
さらに、レースそのもの以外にも、アップデートという不確定要素が絡む難しいレース。
まずは、グランツーリスモ7のアップデート内容と、今戦のレギュレーションをみていこう。
Rd.2から約1か月が空いた間に、グランツーリスモ7はバージョン1.71へ更新された。
しかも、今回のアップデートは、マシン挙動に影響を与える内容となっている。
アップデートでどんな挙動になったのかは、グランプリシリーズドライバーのインタビュー記事をご覧いただくとして、挙動が変わったことだけは間違いない。
マシン挙動が変わると、ブレーキングポイントや強さ、必要なステアリング操作量の微調整が発生する。
これまでの練習が無になるとは言わないが、使用するマシンによっては乗り方や作戦を大きく変える必要が生じるケースもあるだろう。
8月20日のリリースからわずか1ヶ月未満という短期間に、各チームと選手はアジャストを求められる。
アップデートがレースにどう影響するかも、見どころの1つとして注目いただきたい。
| 使用コース | サルディーニャ・ロードトラック A(Race 1)/オートポリス インターナショナル レーシングコース(Race 2) |
| 使用マシン | Gr.3 |
| 周回数 | 3周(Race 1)/7周(Race 2) |
| 使用タイヤ | レーシングミディアム(Race 1)/レーシングソフト(Race 2) |
| タイヤ消耗倍率 | 1倍(Race 1)/3倍(Race 2) |
| 燃料消費倍率 | 1倍 |
予選スーパーラップで両グループ最速のタイムを叩き出し、Race 1(グループA)も制してRd.3勝利に1番近い位置にいたのは#55 MAZDA E&T METeoRACING チームAだった。
しかし、ポイント配分の大きいRace 2で、まさかの7位フィニッシュ。
最終的に勝利を掴んだ#33 NTT DOCOMO BUSINESS ENGINEERINGは、チームとしての粘り強さをみせた。
白熱した戦いが随所にみられた、企業対抗戦Rd.3の模様をお伝えしよう。
予選スーパーラップは大会に先立つ9月4日、オートポリス インターナショナル レーシングコースでグループごとに行われた。
グループAで最速をマークしたのは、福島 涼太選手(#55 MAZDA E&T METeoRACING チームA)の1分48秒238。
2番手には0.160秒差で高橋 一樹選手(#746 WEINS CLUB TEAM TaG)、3番手には平井 睦輝選手(#135 Yamaha esports Boosters)がつけた。
グループBのトップタイムは、川村 壮人選手(#33 NTT DOCOMO BUSINESS ENGINEERING)の1分48秒367。
0.307秒差で廣田 響生選手(#61 SUBARU e-Motorsport TEAM)が2番手、そこからわずか0.114秒差で3番手の千原 勇人選手(#25 MIE TOYOPET CLUB TEAM BTF SPIRIT)が続く。
両グループとも上位3台が0.5秒以内という大混戦が、レースでの接近戦を予感させた。
Race 1は、サルディーニャ・ロードトラック Aでの3周勝負。
グループAは、ポールスタートの加島 優生選手(#55 MAZDA E&T METeoRACING チームA)と、2番グリッドの橋本 理選手(#746 WEINS CLUB TEAM TaG)の一騎打ちとなった。
橋本選手は加島選手のスリップ圏内を維持してファイナルラップに突入すると、レースが一気に動き出す。
まずは橋本選手がホームストレートで並ぶと、1コーナーでついにオーバーテイクに成功。
しかし、加島選手も離されることなく、粘り強い走りで再逆転を狙う展開。
そして、バックストレートエンドのコーナーの飛び込みでインを奪うと、ポジションを取り戻した。
レースはそのまま加島選手が、わずか0.214秒差で勝利。
グループBで光ったのは、2番グリッドスタートの前見 旭人選手(#61 SUBARU e-Motorsport TEAM)。
オープニングラップのバックストレートでポールスタートの川村 壮人選手(#33 NTT DOCOMO BUSINESS ENGINEERING)に並ぶと、続く左コーナーでオーバーテイクを決めてそのままマシンをゴールまで運んだ。
ポジションを奪われたあとも諦めなかった川村選手は、一時0.352秒差まで詰め寄ったものの2位フィニッシュ。
3位には、堀 秀任選手(#25 MIE TOYOPET CLUB TEAM BTF SPIRIT)が入った。
Race 2の舞台は、予選と同じオートポリス。
グループAは、ポールスタートの谷 龍一選手(#55 MAZDA E&T METeoRACING チームA)がポジションをキープしたまま序盤を終える。
ところが3周目、第2ヘアピンの出口で左側のタイヤを芝に落として姿勢を崩してコースオフ。
一気に7番手まで順位を落としてしまう。
レースは、2番グリッドスタートの甲斐 陽翔選手(#746 WEINS CLUB TEAM TaG)が後続の猛追を抑えて勝利した。
グループBは、ポールポジションスタートの佐藤 優人選手(#33 NTT DOCOMO BUSINESS ENGINEERING)を、2番グリッドから山本 歩翔選手(#61 SUBARU e-Motorsport TEAM)が追う展開。
3周目に入ると、山本選手は佐藤選手のわずか0.2秒台まで迫る。
しかし、佐藤選手はイン側を守り続けてなんとかしのぎ切ると、ペースを掴んだ終盤には差を広げてそのままポールトゥウィン。
山本選手の素晴らしい走りで2連勝が見えかけた#61 SUBARU e-Motorsport TEAMだったが、逆転叶わず2位に終わった。
昨年は連勝を決めるなど強さをみせた#33 NTT DOCOMO BUSINESS ENGINEERINGだが、2026シーズンはここまで2戦続けて苦しい戦い。
シリーズランキングも12位と、最終戦への出場すら危ぶまれたところだったがRd.3で実力を見せつけた。
勝利後のインタビューでは、Rd.2を終えた時点でチーム内に最終戦進出への危機感があったことを佐藤選手が明かした。
予選からRace 2まで着実にポイントを重ねてバトンを渡して勝利を掴み取ったのは、危機感をチーム全体で共有して意識統一ができていた結果だといえるだろう。
Rd.FINALへの出場権は獲得したものの、シーズン制覇という意味ではランキング6位は決して楽な位置ではない。
しかし、土壇場で見せたチームの結束力があれば、十分に可能性は残る。
Rd.FINALまでは少し期間があるが、企業対抗戦の結末にぜひ注目していただきたい。
混戦だったRd.3の模様も含め、Rd.1、Rd.2のアーカイブは、JEGT公式YouTubeチャンネルで視聴可能だ。
Text:渡邉 篤
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